カモ柄はひとつの柄ではありません。世界の軍用迷彩は13の家系に整理されていて、名前の付き方も2通りあります。
先に3行でまとめます。
まず 「カモ柄」というひとつの柄は無い
Camopedia は世界の軍用迷彩を13の系統に整理している
名前 見た目から付いたもの(チョコチップ・タイガーストライプ)と
軍の型番から付いたもの(M1942・M1948 ERDL・M1981)がある
つながり 1948年のERDLが親で、1981年のウッドランドはその子ども
リアルツリーは狩猟用なので、この13には入っていない
迷彩をまとめて「カモ柄」と呼びますが、中身はぜんぶ別のものです。
迷彩の専門データベース Camopedia は、世界の軍用迷彩を**13の系統(ファミリー)**に整理しています。
| 系統 | どこから来たか |
|---|---|
| ブラッシュストローク | 第二次世界大戦のイギリス軍。筆で描いた |
| ダックハンター(フロッグスキン) | 米軍 M1942 |
| スプリンター | 第二次世界大戦のドイツ国防軍、ブルガリア、スウェーデン |
| リーフ | 米軍 M1948 ERDL |
| リザード | フランス、ポルトガル |
| パズル | ベルギー、ユーゴスラビアなど |
| レイン | ワルシャワ条約機構の国 |
| タイガーストライプ | ベトナム戦争のころ |
| DPM | イギリス軍 |
| ウッドランド | 米軍 M1981 |
| フレックターン | ドイツ |
| チョコチップ | アメリカの6色の砂漠用 |
| デジタル | CADPAT、MARPAT などピクセルのもの |
服屋で「カモ柄」として並んでいるものは、この13のどれかです。
一覧を見ると、名前の出どころが2種類に分かれます。
見た目から付いた チョコチップ / タイガーストライプ / ダックハンター
リザード / パズル / レイン / スプリンター
軍の型番から付いた M1942 / M1948 ERDL / M1981 / DPM / CADPAT / MARPAT
見た目から付いた名前は、たいてい後から誰かが呼び始めたものです。 チョコチップは チョコチップクッキーに見えるから。ダックハンターは、鴨撃ちの服に使われたからです。
軍が付けた名前は、年号と組織名だけです。 M1948 ERDL の ERDL は、 アメリカ陸軍の研究所(Engineer Research and Development Laboratory)の頭文字です。
13は横に並んでいるのではなく、親子関係があります。
1948年 ERDL(リーフ)
葉の茶色、草の緑、枝の黒を写した汎用の森林用
↓
1981年 ウッドランド
ERDL の柄を、ヨーロッパの森に合わせて作り直したもの
ERDL は20世紀後半の迷彩の親にあたる柄です。 いま古着屋で見るウッドランドは、 1948年に作られた柄の子どもです。
タイガーストライプも単独ではありません。イギリスのブラッシュストロークから フランス経由でベトナムに渡り、現地で作り直されたものとされています。
気づくと面白いのはここです。 リアルツリーのカモ柄は、この一覧に 出てきません。
軍の迷彩 人に見つからないため → 13の系統がある
狩猟の迷彩 鹿や鳥に見つからないため → 別の流れ
目的が違うので、系統図が別になっています。 同じ「カモ柄」の棚に並んでいても、 出自がまったく違うものが混ざっています。
このサイトでは59FIFTY のリアルツリーカモを扱っています。
参照: Camopedia / List of patterns(Camopedia) / Understanding Camo: The 13 Patterns to Know(Heddels) / The ultimate guide to Camouflage Patterns(UF PRO) / Frog skin camouflage(Wikipedia)